こどもにきかせたいこころのはなし

だれでもよめる、こころのおはなし

いやなやつをけすほうほう

恨みで恨みが消えることはない。

恨みは恨みを捨てることで消える。

これが永遠の真理なのだ。

 

きみは

いやなことをされたら

どうする?

 

まずは

きみをたすけてくれる

ともだちや

おとなにそうだんしよう

 

だれかのたすけが

ひつようなばあいもあるから

ひとりでなやんではいけないよ

 

 

だれかにそうだんしたあとの

つぎのほうほうをせつめいするね

 

 

いやなやつをけすほうほう

それは

いやなことをされた、という

うらみ のきもちをすてること

 

うらみは

いやなやつのことを

いつもいつもかんがえているということ

 

うらみをすてれば

いやなやつは

きみのこころやあたまのなかから

いなくなる

 

そして

いやなことをされても

いつもどおりすごしているきみをみて

いやなやつは

つまらないなとかんじる

 

ひとは

つまらないものには

じかんをつかわない

 

そうして

きみのまわりから

いやなやつはきえていく

 

 

きみは

いやなやつに

しかえししたい

おなじおもいをあじあわせたい

とおもうだろうか

 

ところが

それはやめたほうがいい

 

いやなことをしたあいてに

いやなことをしかえしすると

あいては

もっといやなことをしてくるかもしれない

 

それよりもこわいことは

 

いやなことをしかえしした

きみのきもちが

よごれていくことなんだ

 

きみのきもちが

いやなやつとおなじいろに

そまってしまうことになる

 

きみはわざわざ

いやなやつと

おそろいのふくをきるみたいに

おそろいのこころにしたい?

 

きみのこころは

きれいなままであること

それが

いやなやつへの

いちばんのしかえしなんだ

 

 

いやなことをされたら

まずは

だれかにそうだんしよう

そのつぎは

うらみをすてよう

 

 

「それだと、いやなやつがいいきぶんになるだけで、ずるいよ」

 

ほんとうにそうだろうか?

 

いやなやつは

いやなことをしたぶん

こころがどんどんよごれている

 

こころがよごれたひとには

こころがよごれたひとばかりが

よってくる

 

よごれたこころは

さらによごれていって

かならずくるしむひがくる

 

きみは

よごれたこころになってはいけない

 

 

それでも

なかなかうらみをすてられない

ずっともやもやしてしまう

そんなときは

 

いちど

じぶんをだきしめよう

 

だきしめて

つらかったね くるしかったね

じぶんはきずついたんだと

かくにんしよう

うらみをもったじぶんを

みとめよう

 

じぶんのきもちとむきあううちに

すこしずつ

うらみをすてることができる

 

だいじなのは

いやなやつのことばかりかんがえるよりも

きみのこころをみつめること

 

 

いやなやつをけすのには

すこしだけ

じかんがかかる

 

うらみをすてることは

すこしだけ

むずかしい

 

でも

 

だんだんと

くりかえすうちに

 

いやなことを

「うけとめない」「きにしない」

ことができるようになる

 

いやなやつがなげたボールを

わざわざ

キャッチしなくていいんだよ

 

キャッチしてしまっても

すぐにどこかへすててしまおう

 

きみのこころは

きれいなものや

すてきなもので

たくさんにしてほしいんだ

 

 

きみのせかいはかえられる

心の持ち方で世界は変わる

物事は心が主体で、心がもとになって生み出される。汚れた心で話したり行動すれば、苦しみがついて回る。

 

 

ひとは

なにかをするとき、まず

こころのなかでいろいろなことをかんがえる

 

たとえば

 

あさ、おきるとき

もっとねていたいとかんがえる

 

だいこうぶつをたべるとき

おいしそうだとかんがえる

 

ケガしたひとをみたとき

だいじょうぶかなとかんがえる

 

 

こころのなかにうかんだことは

こうどうにつながっていく

 

こうどうをするかしないかではなく

どのようにこうどうするか

につながっていく

 

 

ふたごのうさぎのおはなしを

みてみよう

 

 

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あるところに

うさぎのきょうだいがいました

 

おんなじかおの

おんなじもようの

ふたごのうさぎです

 

ふたごのうさぎは

きょうもたくさんあそびました

 

おえかきをしたり

トランプをしたり

ゲームをしたり

わなげをしたり

 

ふたごのうさぎはたくさんあそんで

おなかぺっこぺこ

おへやはたくさんのおもちゃで

ごっちゃごちゃ

 

ばんごはんのしたくをおえた

おかあさんうさぎは

ふたごにむかってこういいました

「ごはんは、おへやのかたづけをしたあとよ」

 

おにいちゃんうさぎはおもいました

「めんどくさいな、やりたくないな」

 

おとうとうさぎはおもいました

「なんびょうでおへやをぴかぴかにできるかな」

 

おへやのかたづけをする

ふたごのうさぎ

 

おんなじかおの

おんなじもようの

ふたごのうさぎです

 

2ひきのうさぎは

どんなようすで

かたづけをしてるでしょうか

 

すこし

おもいうかべてみてください

 

きっと

おにいちゃんうさぎは

ためいきをつきながら

だらだら、のそのそ

 

きっと

おとうとうさぎは

うんどうかいみたいに

わくわく、どきどき

 

おへやがきれいになったころ

またおかあさんうさぎがやってきました

 

「おかたづけできたわね、

 さあ、ごはんにしましょう」

 

おにいちゃんうさぎはおもいました

「こんなにがんばったのに、

おかあさんはほめてもくれないのか、ちぇっ」

 

おとうとうさぎはおもいました

「ばんごはんはなんだろう!たのしみ!」

 

おんなじかおの

おんなじもようの

ふたごのうさぎは

 

おんなじあそびをして

おんなじへやをかたづけて

おんなじばんごはんをたべました

 

よるもふけて

おふとんのなかでつぶやきます

「ああ、きょうもすてきないちにちだった」

 

ふたごのうさぎの

どちらのことばにきこえますか?

 

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このせかいには

きみがきめられないことも

きみがかえられないことも

たくさんあるけれど

 

きみのこころは

じゆうにきめられる

じゆうにかえられる

 

きみのこころがどうあるかで

きみのせかいは

さいこうにも

さいていにもできるんだ

 

こころがよごれていたら

よごれたかんがえがうかんでくる

 

よごれたかんがえで

はなしたり

こうどうしたりすると

 

かならず

くるしみが

あとをついてくるんだ

 

じぶんのこころが

よごれているかもと

かんじたら

 

「ありがとう」を

さがしてみよう

 

ありがとうということばには

「そこに"ある"ことが"むずかしい"」

といういみがある

 

そこにあることは

あたりまえではない

 

すべてのことが

そうおもえるような

ひとになろう

 

すると

きみのせかいは

かんたんに

かわっていくんだ